投資信託

投資信託の償還とは

償還とは、投資信託であらかじめ決められている信託期間（＝運用期間）を、終了したときのことをいいます。

この時点で、投資信託の運用益に応じて、投資家に支払われるお金のことを償還金といいます。
私達がよく利用している、定期預金の満期の「元本＋利息－税金」と考えると、わかりやすいでしょう。

投資信託の満期償還

投資信託の信託期間が完了すると、投資信託の元本、運用益、手数料などを全て精算して、そのリターン分を投資家に分配することになります。

一般的な投資信託の信託期間は、5年～無期限と様々ですから、投資信託で長期的な資産運用を考えている場合は、購入前に信託期間を、必ずチェックしておきましょう。

投資信託は、購入できる期間によって、単位型と追加型の2つに分けることができます。

単位型は、購入が一定期間に限られている投資信託で、最初に信託期間が決められています。

一方、追加型はいつでも購入できる投資信託です。このタイプは、信託期間が無期限のものが多かったのですが、最近では信託期間が限られたタイプも増えているようです。

償還延長・繰上償還

投資信託の償還には満期償還の他に、償還延長と繰上償還があります。

１）償還延長

運用をそのまま続けた方が、投資家の利益になる場合に、償還が延長されることがあります。

これは、運用会社の分析・見通しにより、投資家と協議の上、金融庁の許可を得なければ実施できません。

つまり、投資家を保護するために、運用会社が独断で償還を延ばすことが、できないようになっているのです。

２）繰上償還

信託期間が完了する前に、投資信託を償還することもあります。

例えば、運用している投資信託の今後の運用益が望めないときや、投資信託の純資産総額が少なくなって、運用コストの割合が大きくなったときなどがあります。

通常の投資信託の純資産総額は、数十億円～百億円以上が一般的で、それ以下になると繰上償還の可能性が高くなってきます。

*純資産総額
・・・投資信託の時価総額から、信託報酬などの手数料を差し引いた
　　価格のことで、投資信託の規模（資金量）を表します。

・投資信託の償還（信託期間）には、無期限と期限付の２種類
・場合によっては、償還を延長したり、繰り上げて償還するときもある

＜投資信託の基本　一覧＞
・投資信託とは１・投資信託とファンドの違い・投資信託の売買・投資信託の基準価格とは・投資信託の分配金は２種類・投資信託の償還とは	・投資信託とは２・投資信託の運営・管理・投資信託の純資産総額とは・投資信託の分売金とは・毎月分配型の投資信託・ポートフォリオとは